波除稲荷神社(築地六丁目)

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 水神社から南東に向かって歩くと、すぐに波除稲荷神社中央区築地6-20-37)の前に出る。

『江戸開府(1603)時の慶長江戸絵図には、今の日比谷のお堀の辺りまで汐入を描き、八重洲の海岸に船の役所が見えます。開府前より始まった江戸城西丸の増築に掘られた、お堀の揚げ土を以って日比谷入江から埋め始められた、江戸東南海面埋立は、その後全国の諸侯七十家に千石に一人の人夫を出させ、後にはその埋立の役員の名をとり、尾張町、加賀町等と名附けられました。
 明暦の大火(1657)の後に四代将軍家綱公が手がけた最後の埋立の工事の困難を極めたのが、この築地海面でした。堤防を築いても築いても激波にさらわれてしまうのです。
 或夜の事、海面を光りを放って漂うものがあり、人々は不思議に思って船を出してみると、それは立派な稲荷大神の御神体でした。皆は畏れて、早速現在の地に社殿を造りお祀りして、皆で盛大なお祭りをしました。するとそれからというものは、波風がピタリとおさまり、工事はやすやすと進み埋立も終了致しました。萬治二年(1659)の事です。
 人々は、その御神徳のあらたかさに驚き、稲荷大神に「波除」の尊称を奉り、雲を従える<龍>、風を従える<虎>、一声で万物を威伏させる<獅子>の巨大な頭が数体奉納され、これを担いで回ったのが祭礼「つきじ獅子祭」の始まりです』
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 拝殿。
 18mm(135換算約27.5mm)では狭いなーと思いつつも、雨が降って来ているのでレンズ交換をする気になれず、そのままで。
『衣食住・殖産産業・商業の守り神である「倉稲魂命」をお祀りし、波除様と尊称されます。
 現在の社殿は昭和十二年(1937)に出来たもので、御祭神の繋がりが有る伊勢の神宮(外宮)と同じ唯一神明造で造られており、国産の檜が使用され、戦前では東日本で最後に御造営された神社の御社殿です』
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『獅子頭一対(中央区民文化財)
 木造、金梨地塗り。嘉永元年(1848)三月、南本郷町の島屋藤次郎が発起人となって製作されました。不思議とその後の天災や戦災にも修理中であったり助け出されたりと無事で、昭和二年(1927)に世話人より、もと南小田原町一丁目の獅子の付属品であった眼球と獅子毛と共に神社に奉納されました』
 ちなみに手前ではなく後ろの獅子頭がそれ。
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 獅子殿。
『江戸時代、厄除・災難除の象徴として多くの参詣者を集め又当神社祭礼「つきじ獅子祭」の名称の元をもなした「厄除天井大獅子」は江戸末期に焼失以来その復興を待たれておりましたが、平成二年に神社の御鎮座三百三十年を記念し、樹齢約三千年の黒檜の原木を用いて高さ2.4m、幅3.3m、重さ1t。往時に勝るとも劣らぬ、名実共に日本一の厄除天井大獅子として、加賀鶴来の現代の名工・知田清雲氏とその工房の手により再興され、神楽殿を基礎より全面改築された獅子殿に納められました』
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 摂社の弁財天社。
『江戸時代の御本社の御創建に時を同じくお祀りされた縁の有る事から摂社として大切にお祀りされています。また水にご縁のある御祭神に因み手水の施設を組み込んだ造りになっております。
 中に納められております「お歯黒獅子」は江戸時代に東都名物で在りました雌の大獅子を祭礼で担ぐ様に高さ一尺の台座を含め高さ2.2m、両耳幅2.5m、総重量700kg、総漆塗り一木造りで、木彫・加賀獅子頭の名工の流れをくむ現代屈指の彫刻師・知田清雲氏とそれを支えた熟達の加賀の職人達の技により、紅色の肌地にお歯黒を施し金箔押しの巻き毛で腰高の姿に平成十四年再興され、この雌を表す頭の宝珠の中に弁財天・市杵島姫命の御神像が収められております。
 学芸の才能と豊かな財をなす福徳の神「市杵島姫命」をお祀り、この御祭神を俗に弁財天と称することから弁財天社と呼ばれます』
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 お歯黒獅子と厄除天井大獅子。
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 玉子塚と末社殿。
 天照大神、大国主命、少彦名命、天日鷲命の四柱が祀られている。
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 すし塚と海老塚。
『すし塚の由来
"すし"日本の風土に育ち日本の誰れもがこよなく愛し自慢している食べ物それが"すし"永い永い伝統の中にある"すし"しかしその歴史の蔭にいくたの魚介が身を提してくれたであろうか
世人の味覚をたのしませそしてまたわたし達のたつきの基になってくれたさかなたちそれらあまた魚介の霊を慰めとわに鎮まれかしと祈り而して永遠の食物としてのすしを表徴するためこゝゆかりの地にすし塚を建てたゆえんである。
 昭和四十七年十一月一日』
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 鮟鱇塚と活魚塚。
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 蛤石とおきつね様。
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